施設に常勤でなくてもできるケアがあります。それをご紹介します。
僕は、月2回だけ訪問する施設があります。第1、3木曜日が訪問日です。
顔馴染みのおばあちゃんが、入院しているので面会に行きました。
今年はお花見に行けなかったので、通りすがりに撮った桜の写真をみてもらいました。
このおばあちゃんを訪問するとTVの話題によくなるので、話をふりましたが入院してからTVを観ていないと言います。
僕はピンときました。
TVカードを買いに行ってくれる人がいないのでしょう。
僕はスグにおばあちゃんの後見人さんに電話して、TVカードとイヤホンを購入して良いか確認しました。
後見人さんはとても恐縮がって「気が付かないで申し訳ない」と。
了解を得たので、TVカードとイヤホンを買ってきて、めでたくおばあちゃんはTVを観ることができるようになりました。
◇ ◆ ◇ ◆
病院の中には、医療スタッフや介護スタッフがたくさんいます。その人達が悪いのではありません。もちろん、後見人さんを責める話でもありません。
TVを観たくてもそれを口に出して言えない人は、1日中病院のベッドでボーっとしているしかありません。
それに気付くのが「スピリチュアルケア」の初歩だと主張します。
病院のスタッフは「医療者」です。何十人もの患者さんの身体的ケアに神経を使っているのです。患者さんの「気持ち」をわかってあげるのは、日常から寄り添っている人の役目です。
家族との縁が薄くなっている高齢者が増えています。
そんな高齢者に寄り添う人になりませんか?
簡単な事です。
月1~2回顔を出して、口に出して言えない「気持ち」を聴くだけです。
難しい勉強は不要でしょう。
(投稿者:三浦紀夫)