プロジェクト趣旨

■趣旨
超高齢多死社会といわれる我が国の現状は、今後ますます加速する一方と思われます。

そんな世情の中、医療は更に高度化専門化し、介護はビジネス化し「金が無ければ、安心して老いることも、病むことも、死ぬこともできない」という重苦しい社会であります。

佛教は、「老・病・死」に向き合い「生」を問うものでありましょう。また、「平和(争いがない)」と「平等(差別がない)」の社会(浄土)を願うものと了解しています。

今、まさに「佛教福祉」が求められる時代であります。

我が国では、6世紀に仏教公伝され、主に「鎮護国家」を目的として広まってきました。その頃の仏教は権力者等一部の人のものであったということです。13世紀頃になり、比叡山で学んだ高僧(法然、親鸞、道元、日蓮ら)と高野聖などの活躍もあり、仏教は一般民衆にも広く広がるようになりました。そして、江戸時代になり、仏教は「先祖供養」「死者慰霊」を色濃くしていったように思います。それは、現代にも引き続いております。

繰り返しになりますが、
佛教は、「老・病・死」に向き合い「生」を問うものでありましょう。また、「平和(争いがない)」と「平等(差別がない)」の社会(浄土)を願うものと了解しています。

今、まさに「佛教福祉」が求められる時代であります。

このプロジェクトの目的は「医療福祉現場にグリーフケアを普及させる」ことです。

「金が無くても」「社会性が薄くても」「体が不自由であっても」安心(平和と平等)して生きていける、命を終えていけるそんな社会の実現を目指します。

そのため、
まず、医療者、介護者、仏教者がお互いの存在を認めあい、垣根を低くして協働していくことから始めます。

(文責:三浦紀夫)